第4回:2020年01月19日
ゲスト講座:相手に届ける言葉・構成
ワークショップ:編集の前に/最後の動画制作「私の伝えたい現場 –1人の視点から見る-」相談会
- 編集の前に
「書き起こしの意味」「編集実践」 - 最後の動画制作「私の伝えたい現場 –1人の視点から見る-」相談会
(課題:1分間オープニングまたは一部の動画制作)
第6期毎日ビデオジャーナリズムラボ第4回講座では脚本家のきたむらけんじさんをお迎えしました。前期でご登壇いただいた際に「テーマは制作段階で意味が異なる」とお話くださったきたむらさん。初期でのテーマは「切り口」、中期では「軸」、後期では「読後感を整える」。今回は、「軸が1つじゃないとコマは回らない」という例などを挙げてくださいながら、ブレない「軸」について丁寧にお話くださいました。また、取材の基本として「9割捨てて1割届ける」というきたむらさんの言葉に、受講生のびっくり。「行き詰まった時はたいてい取材が足りていないか、入り口(切り口)が間違っている。9割が1割を大きく支えている。取材を重ねて、納得して、珠玉の1割を」とメッセージをくださいました。
受講生からは、「息詰まったときは立ち止まって最初に戻って考えるということを気づきました」「映像の王様になってはいけません。奴隷になります!」「きたむらさんのお話が大変興味深かった。9割捨てて1割残す。でもその9割は1割のためにとても大事。自分の中に根拠を持つために、たくさん思考してリサーチする必要があるなと思いました」「10のうち9を捨てることに驚いた。たくさん撮影し、厳選することで、この2ヶ月進めていきたい」などの感想があり、作品作りに向け多くの気づきを得られたようでした。
講座の後半では、取材後の構成を立てるプロセスに向け、「起承転結」を使っての1分間スピーチにチャレンジしました。1分間のストーリーの中でも切り口が複数になっている受講生に対しては、「一つのストーリーの中で伝えられることは一つだ」と、ここでも「軸」の話が。また、「『起』と『転』の対比を大きくすることでストーリーにメリハリをつけてみて欲しい」など、講師陣からのアドバイスがありました。
また、9月の講座最終回での動画制作発表会に向け、受講生の皆さんは撮影をスタート。グループ相談会では、取材を初めてみたからこそ気づいたジレンマなどが多く聞かれました。例えば、取材をたくさん重ねてみたからこそ逆に切り口が定まらなくなった方、テーマを伝えるためにインタビュー素材をどう活かしたら良いのか分からないという方など。発表会まで残り2ヶ月。受講生自身が現場で見たもの、聞いたもの、五感で感じたものを大切に、作品と向き合って欲しいなと願っています。