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第3回 | 毎日ビデオジャーナリズムラボ

第6期(2019年10月-2020年3月)

第3回:2019年12月15日

ゲスト講座:聴く力〜被写体との関係性作り〜

田中龍士さん
毎日新聞「特別報道部」取材班キャップ
早稲田大学政治経済学部を卒業後、2002年に毎日新聞社入社。初任地の滋賀県・大津支局で事件取材に明け暮れる。大阪本社社会部では大阪地検特捜部を担当したほか、毎日新聞が1979年に始めた「世界子ども救援キャンペーン」の取材でアフリカ・コンゴ民主共和国に長期滞在。レアメタル争奪の陰で引き起こされる紛争の悲劇をルポしたのを契機に国際報道に軸足を移す。イランの首都テヘランで4年間特派員を務め、中東情勢や周辺国のテロ現場などを取材。イランの精鋭部隊によってアフガニスタン難民が秘密裏に紛争地に連れ出される現場を世界で初めて特定し、報じた。2011年に設立された調査報道の専門部署「特別報道グループ」の初代メンバーとして、認知症の身元不明者らを巡るキャンペーン「老いてさまよう」(新聞協会賞受賞)などを担当。現在、今年5月に拡大新設された「特別報道部」で取材班キャップを務める。

ワークショップ:インタビューの基礎

  • 「インタビュー撮影の心得/言葉の因数分解」レクチャー
  • 最後の動画制作「私の伝えたい現場 –1人の視点から見る-」に向けてのストーリーピッチ
    (課題:撮影する現場についてのリサーチ・ストーリーピッチの準備)

レポート

第6期毎日ビデオジャーナリズムラボ第4回講座は、毎日新聞「特別報道部」取材班キャップの田中龍士さんをお迎えしました。田中記者はコンゴでの性暴力を取材し、アフガン難民がイランで兵士に仕立てられていた事実をスクープするなど国際舞台で活躍。今は国内の調査報道を担当しています。媒体を超えて必要とされる「聴く力」についてたっぷりとお話を伺いました。記者としての豊富なご経験からの具体的な事例をたくさんご紹介くださいながら受講生に丁寧にメッセージを届けてくださった田中記者。中立的で客観的な記者としての視点を常に持ち続けることを大切にしていると話します。田中記者の言葉で特に印象的だったのは、「自分の想定をあきらめる」という言葉。「絶対にこの人に聞かなければ」ではなく、「ダメだったら仕方ない」と謙虚な姿勢で取材に臨むといいます。最初から「あきらめ」の姿勢をお持ちだからこその「中立性」や「客観性」なのだと感じました。

受講生からは、「取材対象者との距離の詰め方、聴きやすいことから聴きづらいことを聞いていくという順番を知れました」「『主導権を手放す』ことの難しさ!人間性もさることながら、『2度目はない』瞬発生も大事だと思いました。」「『聴く』ことに関して、中立性、距離感、客観的視点が大事というのを心に留めておきたい」「取材後も丁寧にアプローチをし続けること。日々関係性をメンテナンスする。そうした姿勢が公私で貫かれている田中さんの言葉一つひとつに感じることができました」「主導権を相手と共有するというのが刺さりました。自分の思い込みやバイアスにこだわりすぎず、質問やインタビューをしていきたい」など、多くの感想が集まりました。

講座後半は、「インタビューの基礎」についてのレクチャーと実践を行いました。レクチャーでは、「インタビュー撮影の注意点」として、「五感で現場を感じる」「わかったつもりにならない」などをインタビューへの心構えとして意識したいことを解説しました。特に「わかったつもりにならない」の部分では、レギュラー講師から「インタビューでは5W1Hを丁寧に聞くことを意識して。そして、当たり前の言葉こそ掘ってみたらその人らしさが見えてくるので、言葉を因数分解をしてみて欲しい」などとアドバイスが。実際に受講生全員で「幸せ」という言葉の因数分解し、それぞれの違いを感じ合いました。

受講生の皆さんは、講座最終回での動画作品発表会に向けて、これから実際に撮影・インタビューに挑戦していきます!

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