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第4回 | 毎日ビデオジャーナリズムラボ

第5期(2019年4-9月)

第4回:2019年07月28日

ゲスト講座:自問自答する

信友直子さん
映画監督
1984年東京大学文学部卒業。 1986年から映像制作に携わり、フジテレビ「NONFIX」や「ザ・ノンフィクション」で数多くのドキュメンタリー番組を手掛ける。 「NONFIX 青山世多加」で放送文化基金賞奨励賞、「ザ・ノンフィクション おっぱいと東京タワー〜私の乳がん日記」でニューヨークフェスティバル銀賞・ギャラクシー賞奨励賞を受賞。 他に、北朝鮮拉致問題・ひきこもり・若年認知症・ネットカフェ難民などの社会的なテーマから、アキバ系や草食男子などの生態という現代社会の一面を切り取ってきた。 映画初監督作品「ぼけますから、よろしくお願いします。」公開中。

ワークショップ:ジャーナリストが撮影と編集の間にしていること/最後の動画制作「私の伝えたい現場 –1人の視点から見る-」相談会

  • ジャーナリストが撮影と編集の間にしていること
    「書き起こしって本当にしているの?」
  • 最後の動画制作「私の伝えたい現場 –1人の視点から見る-」相談会
    (課題:1分間オープニングまたは一部の動画制作)

レポート

第5期毎日ビデオジャーナリズムラボ第5回講座では、ゲスト講師に映画監督の信友直子さんをお迎えしました。映画初監督作品「ぼけますから、よろしくお願いします。」では、老老介護生活になったご両親にカメラを向けた信友さん。泣きながら、自問自答しながら撮影をした、その裏側を伺いました。信友さんは、「自問自答しないで作ったものは、それほど深みがない。テレビは感情のメディアだから、悩んだ上で質問を投げかけているのか透けて見える」と話します。信友さん自身映画を製作する際、認知症に自覚的な母をより傷つけてしまうのではないかと自問自答が尽きず、今でも「これを作ったのが正解か分からない」のだそう。しかし、「介護をしている人に届いてほしい、伝えないといけない」という思いで上映を決めたといいます。受講生からは、「取材相手との信頼関係、向かい方、葛藤を具体的に語っていただけて良かった」「作品に対して深みを与えるのは、自問自答であることを知りました」「映画予告を見ただけでも泣いていました。信友さんにも私の作品を見てもらいたいと思いました」などの感想がありました。

講座の後半では、前回に引き続きインタビューの心得を。レギュラー講師の堀潤からは、「当たり前のように使われている言葉を改めて問いかけてほしい」「取材者は何でも正解を知っていると思わなくていい。正解がないことも多々ある」などの話がありました。また、「ジャーナリストが撮影と編集の間にしていること」をテーマに、「書き起こし」と「ペタ」についての解説も。「書き起こし」は骨が折れる作業ですが、最終的には時間の節約になっていたり、テキストに起こして冷静に見ることでインタビュー時には気づかなかった意外な発見があったりと、編集に取り掛かる前の大切なプロセスであることを説明しました。

また、9月の講座最終回での動画制作発表会に向け、取材・撮影をスタートした受講生。グループ相談会では、受講生それぞれが抱える悩みが聞かれました。その中でも、伝えたい強い思いがありつつも受け手の反応などを想像してジレンマを抱え自問自答を続ける受講生が多く見られました。レギュラー講師陣からは、「自問自答のプロセスの中で感じた自らの思いや苦悩を大切に、自分の声も大切に伝えてほしい」「初心者が見ても伝わるよう、必要な情報を映像に入れることを忘れないように」などのアドバイスがありました。発表会まで残り2ヶ月。自問自答を続けた受講生がどのような作品を完成させるのか、今からとても楽しみです。

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