第4期(2018年10月-2019年3月)

第6回:2019年03月17日

ゲスト講座:衝突する正義を前に取材者は何を撮るのか

安田 菜津紀さん
フォトジャーナリスト
1987年神奈川県生まれ。Dialogue for People(ダイアローグフォーピープル)所属フォトジャーナリスト。16歳のとき、「国境なき子どもたち」友情のレポーターとしてカンボジアで貧困にさらされる子どもたちを取材。現在、東南アジア、中東、アフリカ、日本国内で難民や貧困、災害の取材を進める。東日本大震災以降は陸前高田市を中心に、被災地を記録し続けている。著書に『写真で伝える仕事 -世界の子どもたちと向き合って-』(日本写真企画)、他。上智大学卒。現在、TBSテレビ『サンデーモーニング』にコメンテーターとして出演中。

ワークショップ:動画制作発表会「私の伝えたい現場 –1人の視点から見る-」

  • 最後の動画制作「私の伝えたい現場 –1人の視点から見る-」発表会
    (課題:作品完成)
  • 表彰式
  • これからの市民発信への期待

レポート

第4期毎日ビデオジャーナリズムラボ最終回は、フォトジャーナリストの安田菜津紀さんをお迎えし、「衝突する正義を前に取材者は何を撮るのか」をテーマにお話を伺いました。食生活を軸に難民のことを伝えるというアプローチについてお話しくださった安田さん。「結論を決める前に、共通言語にしやすいものをもって『なぜ』と一緒に考え、間口を広げたい」と、食生活を取材し伝える理由を教えてくださいました。また、受講生からの「現場に入り続けるモチベーション、勇気の作り方」についての質問には、「『また会いたい』という思いがモチベーションになり、その土壌があるからこそ勇気が出る」と答えてくださいました。受講生からは、「安田さんの取材アプローチに学ぶことが多かった」「安田さんのお仕事を支えている物事の見方などをお聞きできて、非常に有意義でした」との感想がありました。

後半は、受講生の作品発表会と授賞式を。受賞された皆さん、改めましておめでとうございます!

▽最優秀賞=「傷痕の物語」(渡辺成人さん)
▽毎日新聞社賞=「Living Will」(ディアス美和子さん)
▽継続は力なり!賞(安田菜津紀さん賞)=「みんなはどうしているの?世界の月経事情 vol.1 黒い袋問題」(伯野朋絵さん)
▽脱T.M.I.賞(下村健一さん賞)=「ギネスビール車いすバスケ横浜編」(石野恵子さん)
▽8bitNews賞(堀潤さん賞)=「~みんなの職場・サボン草~ 川崎市民石けんプラント」(西村晴子さん)
▽8bitNews賞(堀潤さん賞)=「小さな種が繋ぐ物語 〜原発事故から8年 とみ子さんの想い〜」(城島めぐみさん)
▽新人賞=「虐待児はボクサーになった 自分らしさを取り戻す〜キズキのジム〜」(中司匡子さん)
▽チャレンジ賞=「わたしたちは部落出身だ」(泉いずみさん)

※T.M.I.=Too much information

受講生の皆さん、半年間の受講をありがとうございました。動画発信の経験者も初心者も、半年間かけてしっかりと「私だから伝えられる現場」と向き合ってきました。日々の生活で多忙を極める中でも、「伝えたい」という強い思いで、慣れない撮影に挑戦し、インタビューで懸命に耳を傾け、インタビュー相手の思いを5分という動画の中でどこまで伝えられるか葛藤しながら、最後まで自問自答を繰り返しながら作品作りを続けました。半年間努力を重ねた皆さんの作品はどれも本当に素晴らしく、講師も感激の発表会となりました。作品のレベルの高さに驚いたとともに、皆さんの作品から、取材相手や自分自身と向き合う強さと、それを発信する勇気を感じ、とても感動しました。本当にお疲れ様でした。今後の発信も楽しみにしています。

最後に、第4期全6回講座を通しての受講生からの感想を、一部掲載します。
「人によって表現の仕方、伝え方が違っておもしろかった」「技術面だけではく、伝え方で気をつけるべきことを身につけることができ、動画を作る上で助かった」「動画の技術やゲスト講師の視点など、盛りだくさんで良かった」「とにかく新しいことに出会えた貴重な時間でした」「たくさんの色が見えて、グラデーションで繋がっていることがわかった。自分の目線を続ける勇気がもらえた。伝える新しい手段と技術を知れて、何か誰かの生きる手伝いになればいいと思います」

4月からの第5期では、WEB受講もスタートします。第5期以降の毎日ビデオジャーナリズムラボも、どうぞよろしくお願いいたします。

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