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第5回 | 毎日ビデオジャーナリズムラボ

第4期(2018年10月-2019年3月)

第5回:2019年02月24日

ゲスト講座:作る目的〜誰に届けるのか〜

関根光才さん
映像作家
1976年生まれ。東京都出身。上智大学文学部哲学科卒業後、CM制作会社ハット在籍中の2005年に短編映画『RIGHT PLACE』を初監督し、翌年カンヌライオンズ(カンヌ国際広告祭)のヤング・ディレクターズ・アワードにてグランプリを受賞、同年SHOTSの発表する新人監督ランキングで世界1位となり、国際的にも認知される日本人監督となる。 2008年に独立して以降、TOYOTA、Nike、Adidas、資生堂など数多くの広告映像や、Mr. Children、安室奈美恵、奥田民生、The Fin.、Young Juvenile Youthなどのミュージックビデオを演出し、2012年には短編オムニバス映画『BUNGO~ささやかな欲望~』にて岡本かの子原作『鮨」を監督。2014年の広告作品HONDA Internavi『Ayrton Senna 1989』ではカンヌライオンズで日本人初となるチタニウム部門グランプリ、フィルム部門ゴールド等多数の賞を受賞。 2018年秋には初めて監督・脚本を手がけた長編劇場映画「生きてるだけで、愛。」(本谷有希子原作)、長編ドキュメンタリー映画「太陽の塔」も公開となる。 現在は国内・国外で映画監督・映像作家としての活動を行う傍ら、東日本大震災以降に発足した、表現で社会や政治に向き合うアートプロジェクト「NOddIN(ノディン)」などでも創作活動を続けている。

ワークショップ:ペタ/最後の動画制作「私の伝えたい現場 –1人の視点から見る-」相談会

  • ペタ 〜ストーリー構成を考える手法〜
  • 最後の動画制作「私の伝えたい現場 –1人の視点から見る-」相談会
    (課題:書き起こしを行なった上でスクリプトを作成・撮影・編集)

レポート

第4期毎日ビデオジャーナリズムラボ第5回講座は、映像作家で、映画「太陽の塔」「生きているだけで、愛」の監督でもある関根光才さんをゲスト講師にお迎えし、「作る目的〜誰に届けるのか〜」をテーマにお話を伺いました。関根さんは良いドキュメンタリーのポイントとして、①(運を引き寄せるほどの取材の努力をした上での)「幸運」、②(多角的な見方を示すことで)「対話」の可能性を見出すこと、③「答えは作らない」(答えは観客が見つけるもの)の3点をあげてお話しくださいました。受講生からは、「答えを決めないことの怖さが少し減り、作品への道のりが決まりました」「自分の作りたいものを見失わない、違う視点を探っていくという2点を伺って、とても参考になりました」という感想がありました。

講座の後半は、レギュラー講師の堀潤から、映像の切り取り方、音の調整、インサートの入れ方、字幕の入れ方など、具体的な編集方法についての解説を行いました。「現場のON」があるところとないところのメリハリをつけること、字幕は白に統一し最小限にすることなど、実際の編集画面を見ながら実践的に学びました。ゲスト講師の関根さんからは、「文字起こしは絶対に必要。このプロセスを省いてしまうと、デジタルな編集になる。自分の頭の中だけで作るものになってしまう」と編集時に大切にしていることについてアドバイスをいただきました。

また、来月17日に迫った動画制作発表会に向けての、講師との最後の相談会も行いました。ミスリードのために伝え手と受け手の間に捉え方のギャップがあった受講生の作品へは、タイトルや動画の入りを工夫するようにとアドバイスがありました。また、たくさん撮影したインタビュー素材があり軸をどこに置くべきか分からなくなったという受講生や、メールでのやり取りを映像で伝えるニナどうすればいいかなど、具体的な質問が上がっていました。来月はいよいよ発表会です。受賞作品はこちらのWebサイトに掲載しますので、ご期待ください!

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