第3回:2018年12月16日
ゲスト講座:聴く力 〜被写体との距離感〜
ワークショップ:インタビュー練習「言葉の因数分解に挑戦」
- 「インタビュー撮影の注意点」レクチャー
- 「言葉の因数分解」レクチャー
- インタビュー練習
- 最後の動画制作「私の伝えたい現場 –1人の視点から見る-」に向けてのストーリーピッチ
(課題:撮影する現場についてのリサーチ・ストーリーピッチの準備)
第4期毎日ビデオジャーナリズムラボ第3回講座は、ソーシャルクリエイティブディレクター/映画監督の山田英治さんをお迎えしました。山田さんは東日本大震災をきっかけに「大企業の広告屋」から「社会の広告屋」になろうと志し、クリエイティブスキルを社会問題解決に役立てるべく活動を続けていらっしゃいます。最新作「ほたるの川のまもりびと」では里山に暮らす人々を丁寧に描かれた山田さんに、「聴く力」をテーマにお話を伺いました。「沈黙の耐え方」についての受講生からの質問に、「映像は沈黙も映し出せる。沈黙には価値がある」という話がありました。また、「市民発信」について、「楽しくなければつづかない。発信する側が取材したいことにワクワクするかどうか。それが結果的にたくさんの人たちに伝わるものになると思う。市民発信はこれでいい。」というメッセージをくださいました。
講座後半は、「インタビュー撮影の注意点」と「言葉の因数分解」についてのレクチャーを。カメラを向けてインタビューする際の心構えについての学びです。「言葉の因数分解とは、当たり前のように使っている言葉を改めて共有し確認すること。言葉の使い方はその人の原体験に基づいている。当たり前の言葉こそ、一度立ち止まってみましょう」とレギュラー講師の堀潤からアドバイスがありました。
また、講座最終回に行う動画発表会に向けて、ストーリーピッチを行いました。インタビュー練習も兼ねたストーリーピッチでは、取材者としてスマートフォンを構えて撮影しながら質問すること、取材される側としてカメラを向けられながらインタビューを受けることを体験しました。限られた時間の中で、「Yes」「No」ではなく、具体的なエピソードを聞く質問がなかなかできず苦労している様子でした。これから受講生は、ストーリーピッチで発表したテーマについて実際に取材し撮影を進めていきます。自身のテーマや取材対象者としっかり向き合い自問自答しながら一つの作品にまとめていくという、作品作りのプロセスも楽しんでもらえたらと願っています。